晉書卷九十二 列傳第六十二 褚陶

褚陶

  • 褚陶、字は季雅、呉郡銭塘の人。幼少より遊び好まず、聡明で、物静かに沈黙を保ち、経典を楽しみとした。13歳で『鴎鳥賦』『水磑賦』の二賦を作り、見る者を驚かせた。陶は親しい者に「聖賢の道はみなこの書物の中にある。これを措いて何を求めようか」と語った。州郡からの召命には応じなかった。
  • 呉の平定後、尚書郎に召された。張華はこれを見て陸機に「あなた方兄弟は雲の渡し場を駆ける龍のようであり、顧栄(彦先)は朝日に鳴く鳳凰のようだ。東南の宝はもう出尽くしたと思っていたが、まさか褚君のような人物にまた出会えるとは」と言った。機は「あなたはただ、鳴かず躍らぬ者をまだ見ていないだけです」と答えた。華は「それならば延州(呉季札)の徳が孤立していないこと、山川の宝が尽きないことがわかった」と言った。九真太守に昇り、中尉に転じた。55歳で没した。