說岳全傳第五十四回 秦檜は左遷を謀り権勢をほしいままにし、欽差を見送る湯懐は自刎する (貶九成秦檜弄權 送欽差湯懷自刎)

岳家の若将たち、次々と番営へ

  • 岳雲が単騎で番営に斬り込んだ後、嚴成方、何元慶、余化龍、羅延慶、伍尚志と続々と先鋒隊が到着しては次々に敵中へ突入し、楊再興の死を悼みつつ大暴れする。兀朮は諸将を集めて包囲するよう命じるが、六将は一昼夜奮戦し、岳飛・韓世忠の本隊到着の砲声を合図に脱出、遅れた嚴成方も皆で救出して帰陣した。
  • 岳飛は羅延慶を慰め、楊再興の遺骸を祭って鳳凰山に葬った。

秦檜の台頭と張九成の左遷

  • 朝廷から岳飛に「尚方剣」と裁量権が下賜される一方、太師・趙鼎が憤死し秦檜が丞相に昇進したとの報が届く。
  • 新科状元・張九成が参謀として陣中に来るが、賄賂を贈らなかったために秦檜に疎まれ、五国城へ二帝を見舞う使者という危険な任務に飛ばされたことが判明する。諸将は秦檜の専横に憤慨した。

湯懷の壮絶な最期

  • 岳飛は張九成の護送に湯懷を選び、涙ながらに見送る。湯懷は番営を無事通過させ張九成を送り届けた後、単身で番営に戻ろうとして重囲に陥る。
  • 湯懷は投降を拒み、岳飛や兄弟たちへの決別を叫んだ後、自ら槍で喉を突いて壮絶な自刃を遂げた。首級は番営前に晒され、岳飛はこれを知り慟哭し、遥拝の祭りを行った。

陸文龍の登場

  • 兀朮の下に息子・陸文龍(実は宋人の遺児だが金で養育され、十六歳ながら双槍の達人)が参陣し、退屈しのぎにと出陣を願い出る。
  • 陸文龍は宋軍の呼天保・呼天慶兄弟を瞬く間に討ち取り、その武勇を誇示する。岳飛は岳雲・張憲・嚴成方・何元慶の四人に、ある策を授けて迎撃させることとした。