說岳全傳第四十二回 免戦牌を打ち砕き岳公子は軍令を犯し、大王子を挑み殺し韓彦直は陣営に突入する (打碎免戰牌岳公子犯令 挑死大王子韓彥直衝營)

岳雲、粘罕を撃退し金門鎮へ

  • 岳雲は粘罕の陣に斬り込み、双槌で粘罕の左腕を打って手傷を負わせ、そのまま金門鎮へ向かった。傅総兵に文書を届け、援軍派遣を約束させる。
  • 傅総兵の陣に一人の乞食風の大男が現れ、武芸を試させたところ見事な腕前を示した。名を狄雷、平西王狄青の末裔と名乗り、先鋒に取り立てられる。

完顏金彈子の登場

  • 粘罕は岳雲にしてやられた悔しさを兀朮に訴えていたところ、粘罕の次男・完顏金彈子が到着。叔父の兀朮に岳飛らの強さを軽んじられまいと意気込み、山へ討って出る。
  • 牛皋が迎え撃つが金彈子の錘に押されて敗走。岳飛自ら出馬して見れば、金彈子は勇猛な姿の若武者であった。余化龍、董先、何元慶が次々に挑むもいずれも数十合で敗走。兀朮は金彈子の勢いに満足し引き上げさせる。

免戦牌と岳雲の激怒

  • 翌日も金彈子が挑発し、張憲も四十合余り戦って敗れたため、岳飛はやむなく「免戦牌」を七枚も掲げて戦いを避けた。
  • 折しも金門鎮から戻った岳雲が番営を突破して戻る途中、免戦牌を見つけ、岳家の面目を潰すものと激怒してすべて打ち砕いてしまう。父に報告するや、岳飛は軍令違反として岳雲を斬罪に処そうとする。

牛皋の取りなしと金彈子討伐

  • 諸将が助命を願い出るも岳飛は聞き入れず、牛皋が「まず金彈子と戦わせ、功をもって罪を償わせては」と進言、自ら保証人となって湯懷に保状を書かせる。岳飛はこれを容れ岳雲を放免し、牛皋に伴わせて出陣させた。
  • 岳雲と金彈子は八十合余り互角に戦うが、牛皋の叫び声に金彈子が気を取られた隙をついて岳雲が一撃で討ち取った。首級を得て凱旋し、岳飛はその功で罪を許した。
  • 金彈子の死を知った兀朮らは嘆き悲しみ、木彫りの首を添えて遺体を本国へ送った。

韓彦直、番営を突破

  • 一方、汝南の反乱を平定した韓世忠夫妻とその子・韓尚德、韓彦直は水路を進み漢陽に至る。梁夫人の提案で、まず上山して岳飛に取り次ぎを頼むことになり、十六歳の韓彦直が使者に立った。
  • 途上、番将に敗走してきた藕塘関総兵・金節を助け、粘罕を一槍で討ち取る。金節から詫び状と牛皋への私信を託され、韓彦直は単騎で番営に斬り込んでいった。