說岳全傳第27回 岳飛は愛華山で大いに戦い、阮良は水底で兀朮を捕らえんとする (岳飛大戰愛華山 阮良水底擒兀朮)

(詩:勇将が先を争い、番賊が煙のように四散する様、兀朮を捕えて軍前に献じる意気を詠む)

愛華山の伏兵陣

  • 岳飛は張顯・湯懷を東山、王貴・牛皋を北山、周青・趙雲を西山、施全・梁興を南山にそれぞれ伏せ、自身は張保・王横と共に中央を固め、兀朮をおびき寄せる罠を張る。

吉青の挑発と兀朮の追撃

  • 吉青は兀朮の一行を挑発し、酒の遺恨を口実に交戦しては逃げるを繰り返し、伏兵ありと明かしてかえって兀朮の闘志を煽り、愛華山谷口へ誘い込む。

岳飛と兀朮の一騎討ち

  • 谷口に入った兀朮は退路のない地形に気づき撤退を図るが、炮の合図とともに岳飛率いる伏兵が一斉に姿を現す。岳飛は名乗りを上げ降伏を促すが、兀朮は斧を振るって斬りかかり、両者は互角に渡り合う。

牛皋・王貴の逸脱と全面戦闘

  • 牛皋・王貴は待ちきれず持ち場を離れて下山し、結果として北の谷口が手薄になる。岳飛は兀朮の肩に一撃を与えるが、兀朮はその隙をついて谷口から脱出する。全軍が入り乱れての激戦となり、金軍は総崩れとなって敗走する。

麒麟山・獅子山の緑林豪傑

  • 敗走する金軍は麒麟山・獅子山の間を通りかかり、そこを根城にしていた緑林の張国祥(水滸の菜園子張青の子)と董芳(雙槍将董平の子)が待ち伏せて略奪しつつ討ち取る。
  • 追いついた王貴・牛皋・梁興・吉青は張国祥・董芳を敵将と誤認して交戦してしまい、その隙に多くの金兵を逃す。岳飛が到着して誤解を解き、二人は投降を申し出て岳飛の麾下に加わる。

黄河での攻防と阮良の登場

  • 兀朮は黄河に追い詰められるが、劉豫・曹栄が張所軍に敗れて残していた船団に助けられ、多くの将兵が乗り込んで対岸へ逃れる。渡りきれない兵は宋軍に討たれ、屍が山を成す。
  • 逃げ遅れた兀朮は漁師姿の阮良(梁山泊・阮小二の子)の小舟に助けを求める。阮良は正体を明かし、新帝への献上品にするため自ら捕らえようとする。
  • 兀朮が斧で斬りかかると、阮良は水中に潜り、船をひっくり返して兀朮を川に落とし、水中で組み伏せて南岸へ運ぼうとする。