說岳全傳第26回 劉豫は寵を恃んで珠蓋を張り、曹栄は賊に降り黄河を献ずる (劉豫恃寵張珠蓋 曹榮降賊獻黃河)
(詩:奸臣の讒言が風波を煽り、黄河をたやすく敵に渡してしまう様を嘆く)
岳飛、義兄弟たちを許す
- 高宗は張邦昌を退け、岳飛に一千の兵を与えて反乱鎮圧に向かわせる。城外に着くと、それは牛皋・湯懷ら義兄弟たちの兵だった。彼らは岳飛を見て自ら縄をかけ投降する。
- 湯懷は「岳飛が陥れられたと聞き挙兵したが、岳飛が無事と知り自ら縛についた」と経緯を奏上。高宗は感動して彼らを釈放し、副総制に任じ、岳飛を副元帥に昇進させる。
兀朮の南下と劉豫の珍珠寶篆雲幡
- 金の四太子・兀朮は三十万の兵で黄河に迫るが、岳飛の守りを恐れ渡河をためらう。
- 魯王となった劉豫は兀朮の旗印「珍珠寶篆雲幡」を欲しがり、渡河の便法があると偽って兀朮から授かる。
曹栄の裏切りと黄河の陥落
- 劉豫は姻戚の両淮節度使・曹栄に接近し、金への投降を勧める。曹栄は張所・岳飛が不在の隙に黄河を献上すると約束する。
- 兀朮は劉豫の口車に乗った曹栄を「これも奸臣だ」と見抜きつつ利用し、翌日曹栄の出迎えを受けて渡河に成功、曹栄を趙王に封じる。
吉青の深酒と兀朮との遭遇
- 岳飛が上京中、吉青は禁酒を守っていたが、捕らえた密偵の功で酒を賜ると深酒してしまう。渡河の報せに酔ったまま出陣し、兀朮と遭遇する。
- 酔って隙だらけの吉青を兀朮は見逃そうとするが、吉青がなおも挑発するため交戦、兜を割られながらも逃げ回り、兀朮を夜通し引き回して深追いさせる。
兀朮、李若水の母と出会う
- 迷った兀朮は一軒の農家に立ち寄るが、そこは兀朮に殺された忠臣・李若水の老母の家だった。老母は杖で打ちかかり嘆き悲しむ。兀朮は素性を知って心を痛め、遺骨の所在を伝え、銀五百両と保護の令旗を与えて立ち去る。
岳飛、愛華山に着目
- 皇陵近くに布陣した岳飛は愛華山の地形を見て、伏兵に最適と目をつける。
- 敗走してきた吉青が合流し、黄河が曹栄の裏切りで陥落したことを報告する。岳飛は吉青に、功を挙げて罪を償うため単身で兀朮をおびき寄せるよう命じる。