兩晉演義第二回(第002回)

万斛堆の敗戦と胡烈の死

  • 秦州刺史胡烈が禿髮樹機能を追撃するも誘い込まれ、万斛堆で包囲されて戦死する。
  • 都督雍涼軍事の司馬亮は救援に消極的で、武帝の叱責を受けて車騎将軍に降格される。

石鑒と杜預の確執

  • 後任の石鑒と杜預(秦州刺史)は元来仲が悪く、石鑒は杜預を孤軍で出撃させようとする。杜預は武帝の姑・高陸公主の婿という立場もあり弾劾されるが処罰は軽く済む。
  • 石鑒はその後も樹機能に敗れ続け、涼州刺史牽弘も戦死するなど西方の情勢は悪化する。

賈充、遠征を逃れる策

  • 泰始七年、武帝は賈充を秦涼二州の都督に任じるが、賈充は遠征を嫌い、荀勖の入れ知恵で太子妃選定に自分の娘を割り込ませることで出征延期・免除を図る。
  • 折悪しく大雪が続いたことを口実に出発を引き延ばし、そのうちに娘の婚儀が決まって遠征は沙汰止みとなる。

賈南風、太子妃に

  • 武帝は当初、衛瓘の娘を太子妃に望んでいたが、賈充の妻郭槐が宮女を買収して楊皇后に働きかけ、荀勖・馮紞らも賈家の娘を推す。
  • 結局、賈充の三女(当時十四歳)が太子妃に選ばれる。これが後に悪女として知られる賈南風である。

賈充の家庭事情

  • 賈充の先妻李氏は父李豊の罪に連座して離縁されていたが、赦免後も後妻郭槐の嫉妬により復縁は許されなかった。長女賈荃(斉王攸妃)らが取りなしても郭槐は許さず、賈充も妻を恐れて従うのみだった。
  • 郭槐の娘は南風(不器量)と午(賈午、やや容色あり)の二人。南風が太子妃となる。

賈午と韓寿の密会

  • 太子妃冊立後、賈充邸に仕える美男子・韓寿に、賈充の末娘賈午が恋心を抱く。侍女の仲立ちで二人は塀を越えて密会を重ね、賈午は宮中下賜の異香を韓寿に贈る。

評語

  • 稗史に描かれる佳人才子の情話は誇張が多いが、賈充の二女は特に美貌に優れていたわけではなく、権門の子女が必ずしも佳麗とは限らないと指摘する。
  • 賈南風の入内と賈午の密通は、共に後の乱国・滅族の伏線として描かれており、権奸の家に禍根が宿ることを戒める章立てとなっている。