魏鄭公諫錄房玄齢の考績が不公平とされる(房𤣥齡考績不平)
- 房玄齢と王珪が内外官の考課を担当していたところ、治書御史権万紀がその考課が公平でないと奏上し、追及の取り調べが行われた。王珪はこれに服さず、太宗は侯君集に案件の審理を命じた。
- 魏徴は、房玄齢らに私情による偏りはあり得ず、無理に追及すべきでないと奏上したが、太宗は激怒し、君集に厳しく取り調べるよう命じた。まだ奏上がない段階で太宗が君集に問うと、君集は「魏徴は房玄齢・王珪が私情で不公平な考課をしたと言いながら、なぜ強く彼らをかばい、追及すべきでないと固執するのか」と述べた。
- 魏徴はこれに答え、房玄齢・王珪はともに国家の重臣であり忠正をもって重責を任されている、彼らが評価した人物の中に一人二人不当な評価があったとしても、それは目に見える範囲の見落としに過ぎず、心に私情があってのことではない、もしこの程度のことで直ちに追及して信任を置かなくなれば、重責を任せることなどできなくなる、仮に本当に誤りがあったとしても大事に至らないもので、逆に徹底的に糾弾して事実無根であれば大臣の体面を大きく損なうことになると論じた。
- さらに、権万紀は日頃から考課の場に立ち会っており、不当な点があればその場で指摘できたはずなのに、当時は何も述べず後になって糾弾するのは、上の者の怒りを煽るだけで誠意をもって国のためを思う行いではなく、国に益なく下の者を損なうものだと述べ、正しい体面を傷つけることを惜しみ、私情による偏りに関わるつもりはないと答え、結局この件は不問に付された。