魏鄭公諫錄弘演が肝を内れたことに答える(對𢎞演内肝)
- 太宗は侍臣に、狄人が衛の懿公を殺してその肉をことごとく食らい、ただ肝だけを残した時、弘演が天を仰いで大いに哭き自ら腹を裂いて自分の肝を出し懿公の肝を体内に納めたという故事を挙げ、今このような人物を求めても得られないだろうと語った。
- 魏徴は、それは君主が臣下をどう待遇するかにかかっているだけだと答えた。かつて豫譲が智伯のために趙襄子に復讐しようとして捕らえられた際、襄子が「お前は昔范氏・中行氏に仕えていたが、智伯がそれを滅ぼした時にはその智伯に仕えたのに、なぜ今智伯のために復讐しようとするのか」と問うと、豫譲は「私が范氏・中行氏に仕えていた時、彼らは私を凡人として遇したので私も凡人として報いたが、智伯は私を国士として遇したので私も国士として報いるのだ」と答えたという。魏徴は、君主が礼を尽くして人を遇するかどうかにかかっているだけで、それができれば人材に事欠くことはないと結んだ。