魏鄭公諫錄帝王に盛衰ありと答える(對帝王有盛衰)

  • 太宗は侍臣に、古来帝王には盛衰があり朝と暮のようなもので、いずれも耳目を蔽われ、忠正の臣は言わず邪諂の者ばかりが日々進み、過ちに気づかぬまま滅亡に至ると述べた。自分は宮中深くにあって天下を遍く見ることができないので、卿らを自分の耳目として頼みとしており、天下無事で四海安寧だからといって油断してはならないと語った。
  • 魏徴は、古来亡国の主は皆安きに居て危うきを忘れ、治にあって乱を忘れたためであり、それゆえ長く続かなかったと答えた。陛下は四海を富み有し内外清らかに治まりながら、なお深きに臨み薄きを履むように心を留めておられるので、国家の命運は自然と長く続くだろうと述べ、臣らも重任を担う身として今この戒めを承り、自ら励むほかないと答えた。