魏鄭公諫錄奏事に際しての恐懼について答える(對奏事戰懼)

  • 太宗は侍臣に、胡人の裴始畢が西蕃の事情を論じる上書をしたのを見たが、内容には道理があったにもかかわらず、自分と話す段になると非常に緊張し震えていたと語り、一つのことを奏上するにも人はこのように恐れるものかと述べた。
  • 魏徴は、天子の御前に接すれば恐れずにはいられないとし、外朝の諸司で奏事を望む者は事前に三、五日も繰り返し考えを練るが、いざ御前で奏上する段になると三分の一も述べられないほどで、普段は容易な事柄でさえこのようであれば、まして争って諫言する者は発言のたびごとに天子の意に逆らうことになるのだから、なおさら恐れるのだと答えた。
  • 魏徴は、陛下が寛容な顔色を示してくださらなければ、道理を尽くして申し上げることは終いにできないと結んだ。