魏鄭公諫錄西胡の珠好みについて答える(對西胡愛珠)

  • 太宗は侍臣に、西方の胡人は珠玉を愛するあまり、良い珠を手にすると自らの身を割いて中に隠すと聞いていると語った。侍臣一同は、財を貪って身を損なうとは笑うべきことだと述べた。
  • 太宗は、彼らを笑うだけでなく、今の官人が財を貪って命を顧みず、死後に子孫まで辱めを受けるのは西胡が珠を愛するのと何ら変わらないと戒めた。
  • 太宗は、帝王もまた同様であり、情のままに放縦にふるまい、際限なく人民を使役し、小人ばかりを信任して忠臣・正しき者を遠ざければ、一つでも当てはまれば滅亡は免れず、隋の煬帝が奢侈を尽くして自らを賢者と思い込み、一介の匹夫として死んだこともまた笑うべきことだと述べた。
  • 魯の哀公が孔子に、引っ越しの際に妻を忘れるほどの物忘れの者がいると語ったところ、孔子が「それより甚だしい物忘れの者もおります、桀紂のような君主は自分の身さえ忘れてしまいます」と答えた故事を、魏徴は引いて答えた。
  • 太宗は、人を笑うことを知った以上、互いに補佐し合って人に笑われないよう努めようと述べた。