魏鄭公諫錄斉の文宣帝の人物評を答える(對齊文宣何如人)

  • 太宗が北斉の文宣帝はどのような人物かと侍臣に尋ねたところ、魏徴は、常軌を逸した狂気の人物だが、人と道理を争って自分が誤っていると分かればすぐに従う一面があったと答えた。
  • 魏徴は例として、斉の魏愷が青州長史から梁への使者を務めた後、格下の光州長史への任官を拒んだ事件を挙げた。楊遵彦がこれを咎めて文宣帝に奏上すると、帝は激怒して魏愷を詰問したが、魏愷が「大藩の長史から使いの功労もなく小州へ落とされるのは理不尽」と述べると、文宣帝はかえって「これは道理がある」と楊遵彦に告げ、罪に問わなかった。
  • 太宗はこれを聞き、かつて盧祖尚が官職を受けなかった際に自分が怒って処刑してしまったことを想起し、文宣帝ほどの狂人でさえ道理を認めて許す度量があったのに、自分にはそれができなかったと悔いた。
  • 太宗は、盧祖尚が命令に従わなかったことは臣下の礼を失していたとはいえ、一死は取り返しがつかず悔やんでも及ばないとして、その官位・恩蔭を回復させるよう命じた。