魏鄭公諫錄長楽公主への礼遇厚遇を諫める(諫優長樂公主禮數)
- 皇后所生の長楽公主が降嫁するにあたり、太宗は房玄齢らに、格別に鍾愛する娘であるから婚礼の礼数を厚くしたいと述べた。房玄齢らは、太宗の妹である永嘉公主の倍の礼を用いてよいと賛同した。
- 魏徴は不可とし、後漢の明帝が自分の子を先帝の子と同列に扱うことをはばかり、楚・淮陽の例の半分に留めた故事を良い先例として挙げた。天子の姉妹を長公主、天子の娘を公主と呼び分けるのは、「長」の字によって既に尊崇の別が示されているのであり、情には深浅があっても礼の秩序を踏み越えてはならないと説いた。
- 太宗はこの言を容れ、皇后にその旨を伝えると、皇后は大いに喜び、魏徴のもとへ銭二十万・絹四百匹を届けさせた。皇后は「魏徴が公正であるという評判をかねて聞いていたが、今回の一件で初めてそれを実証できた。これからも常にこの心を保ってほしい」と伝えさせた。