元史演義旧恨を報じ麗姝に再会し、前仇を復し美婦にまた逢う(第 七 回 報舊恨重遇麗姝  復前仇疊逢美婦)

風雨逆転と札木合軍の潰走

  • 不亦魯黑汗らが呪術で起こした風雨は、逆に札木合連合軍の側へ吹き荒れ、陣形は大混乱に陥る。札木合は天を恨みながら退却し、連合軍は総崩れとなって死傷者・落伍者が続出する。

泰赤烏部追撃と合答安との再会

  • 帖木真は汪罕に札木合の追撃を任せ、自らは泰赤烏部を追う。その途上、恩人鎖兒罕失剌の娘で夫を軍に殺された合答安と再会し、これを側室に迎える。翌日、鎖兒罕失剌も帰順して来て、帖木真は昔の恩に報いることを約す。

塔塔兒部討伐と軍律の厳格化

  • 帖木真は略奪の禁止・論功による恩賞・軍令遵守という三か条の軍律を定めて塔塔兒部を撃破する。命令に背いて私財を略取した阿勒壇・火察兒・答力台の三人は、部衆の嘆願により処罰を免れるが、内心には不満を残す。

塔塔兒部の殲滅と也速乾・也遂の獲得

  • 別勒古台の失言で作戦が漏れ、覚悟を決めた塔塔兒人が決死の反撃に出るが、二日にわたる激戦の末に鎮圧され、男子はことごとく討たれる。捕らえられた塔塔兒の女も速乾を帖木真は美貌ゆえに側室とし、さらにその妹也遂も見出して娶る。也遂の夫は帖木真の前に名乗り出て処刑される。

蔑里吉部への対応

  • 汪罕が独断で蔑里吉部を討ち、戦利品を独占して帖木真には何も分け与えなかったことが伝わるが、帖木真はひとまず不問に付す。

評語

著者は、前回が戦の激しさを描いたのに対し、本回は恋情を描いた場面が中心であるとし、武劇と文劇を交える構成の妙、また也速乾と也遂それぞれの人物描写の書き分けの巧みさを称える。