文字の書体(小篆・隷書の例)
- (程邈書より)秦の程邈が獄中で考案したという隷書に関する記事。前段は小篆体で「道は一を得て清く、天は一を得て寧く、神は一を得て霊、谷は一を得て盈ち、万物は一を得て生じ、侯王は一を得て天下の正となる」(老子の語)を示し、後段は同種の句を隷書体で示して、両書体の違いを例示する。
三墳・五典・八索・九丘
- (釋名より)『三墳』は天地人三才の道を論じた書、『五典』は常道を制した書、『八索』は八卦の説を明かした書、『九丘』は九州の土地・風俗・産物を集めた書とされる。いずれも三王以前、伏羲・神農・黄帝や少昊・顓頊・高辛・唐虞の時代に成った上古の書だが、今はほとんど散逸し、『尚書』の「堯典」のみが伝わるという。
- (尚書序より)三墳は大道を、五典は常道を、八索は八卦の義を、九丘は九州の風土・物産を説いた書であるとする伝統的解説を引く。
書写の器具・材料の名称
- (爾雅より)簡を「畢」、筆を「不律」、消すことを「㸃」と呼ぶなど、竹簡・筆に関する古称・方言差を列挙する。弓に縁のあるものとないもの、金・貝・玉で飾った弓の異称も併記する。
- (釋名より)簡・牘・槧・籍・簿などの書写材料の名称について、その語源を音義から説く(例:牘は「睦」に通じ、恭しく持って主君に見(まみ)える意とする、槧は「漸」に通じ長い板の意とするなど)。
- (博雅より)牒・牑・篇章・簡・簿など、書写材料・帳簿類のさまざまな異名を列挙する。