繹史書契(書契)

説文解字序:文字の起源

  • (説文解字より)伏羲氏が天地・鳥獣の文様を観察して八卦を作った故事に始まり、神農氏の結縄による統治を経て、黄帝の史官倉頡が鳥獣の足跡から文字(書契)を作り出した経緯を記す。
  • 「文(象形の初文)」と「字(形声の派生文字)」の違い、竹帛に書いたものを「書」と呼ぶことを説く。
  • 周礼「保氏」が国子に教えた六書(指事・象形・形声・会意・転注・仮借)をそれぞれ具体例(上下・日月・江河・武信・考老・令長)とともに解説する。
  • 周の宣王期の太史籀による大篆、孔子・左丘明が用いた古文、戦国期の各国での文字の異体化(田疇・車軌・律令・衣冠・言語・文字が国ごとに異なった状況)を経て、秦の始皇帝が丞相李斯に命じ文字を統一させた経緯(李斯『倉頡篇』・趙高『爰暦篇』・胡母敬『博学篇』の編纂、小篆の成立)を記す。
  • 秦の焚書・隷書の成立(獄務煩雑化に伴う簡便な書体の必要から古文が絶えた経緯)、秦書八体(大篆・小篆・刻符・虫書・摹印・署書・殳書・隷書)の名を列挙する。

編者按

  • 割注に「字源」を引き、太昊の時に文字が始まり黄帝がこれを古文に改めたとする異説、庖犧の龍書・炎帝の穂書・倉頡の鳥跡篆・少昊の鳳書・顓頊(高陽)の蝌蚪書など、伝説的な書体の由来を紹介する。古い法帖に見える蒼頡書・夏禹書・史籀書(大篆)・孔子書・李斯書の書跡を、考証の便のためにあわせて掲げたとする(図版そのものは省略)。