繹史亀策(龜策)

白虎通:卜筮の礼と意義

  • (白虎通より)天子から士に至るまで蓍(めどぎ)と亀による占いを重んじるのは、事を専断せず疑いを示す謙譲の礼であるとする。身分による亀甲・蓍の長さの規定(天子の亀は一尺二寸、蓍は九尺等)、卜と筮の字義の違い(卜=赴く・兆しを見る、筮=信=卦を見る)を説く。
  • 廟門で筮を行う理由(先祖に義を託し智を帰する)、卜の時刻・方角(西向きで占い東向きで問う作法)、亀を荊火で灼く理由(陽で陰を動かす)、占いに使った亀・蓍を廃棄後に埋める理由(尊者への礼)などを詳述する。

史記:卜筮の歴史と実例

  • (史記「亀策列伝」より)三代それぞれが建国に際し卜筮による瑞祥(塗山の兆、飛燕の卜、百穀の筮)に頼った故事、周公の卜筮により武王の病が癒えた例、紂王が卜を用いず亡んだ例、晋文公・献公・楚霊王の卜筮の的中譚を列挙し、卜筮と人事の両者が符合してこそ真の吉凶が知れるとする司馬遷の見解を記す。
  • 江南地方の伝承として、亀は千年生きて蓮葉の上に遊び、蓍は百茎が一根から生じ、その周辺には毒虫や猛獣が棲まないという民間の言い伝えを紹介する。

名亀・霊亀にまつわる伝説(褚少孫補伝)

  • 伏霊(茯苓)・神亀・満百茎の蓍の生育条件にまつわる民間の言い伝え、八種の名亀(北斗亀・南辰亀・五星亀等)とその文様の意味、名亀を得た者が富貴を得るという伝承を記す。
  • 南方の老人が亀を牀の脚として二十年余り用いても亀が生き続けた話、名亀を殺さず放そうとした人物が家人に殺させてしまい、その後家が没落した逸話などを紹介し、「聖王は亀を殺して用いるが、庶民が名亀を得た場合はみだりに殺すべきではない」という結語で締めくくる。