繹史祥応(祥應)

白虎通:封禅の意義

  • (白虎通より)王者が易姓革命により起こると泰山に登り封禅の礼を行う理由を、天下太平を天地に告げる儀礼として説明する。泰山を選ぶのは万物が交代する場所であるためとし、封(増高)・禅(梁甫山での基を厚くする儀)・刻石紀号の意味を述べる。
  • 三皇・五帝・三王がそれぞれ異なる山(繹山・亭亭山・梁甫山)で禅を行った故事、詩経の引用を交えて天下太平の象徴としての封禅を説く。

白虎通:徳と符瑞の対応

  • 王者の徳が天地・人・鳥獣・山陵・淵泉・八方それぞれに及ぶと、対応する瑞祥(甘露・嘉禾・鳳凰・麒麟・白虎・黄龍・河図洛書・景星・朱草など)が現れるという体系的な対応関係を詳述する。
  • 個々の瑞祥(狐の九尾、蓂莢、平露、醴泉など)の由来と意味づけを一つずつ解説し、成王の代に嘉禾(穂を同じくする稲)が現れ周公が越裳氏の来朝を予言した故事を記す。

麒麟・鳳凰・霊亀・龍馬など瑞獣瑞鳥の博物誌

  • (説文・爾雅・宋書「符瑞志」・博雅などより)麒麟の姿(麕身牛尾一角)と仁徳の象徴としての性質(生きた虫を踏まず生草を折らない等)、鳳凰の姿(鴻前麟後蛇頸魚尾等)とその鳴き声の呼称(晨鳴・昼鳴・夕鳴等)を詳しく記す。
  • 割注に緯書(論語讖・易坤霊図・孝経援神契等)を引き、鳳凰に似た四種の凶兆の鳥(鷫鸘・発明・焦明・幽昌)の存在も紹介する。
  • 霊亀・黄龍・龍馬・麒麟以外の瑞獣(天鹿・獬豸・白虎・白象・比翼鳥・比目魚等)、瑞草(嘉禾・朱草・芝草・華平・醴泉等)、瑞器(神鼎・玉罋・山車・金車等)についても、宋書「符瑞志」等を引用しつつ、それぞれが現れる徳の種類(刑罰の公正、老人の敬愛、財を貪らないこと等)と対応づけて一覧的に記す(割注に多数収録)。

:緯書の記述では、正しい鳳凰が五色を備え九苞(頭・目・背・翼・足・尾等それぞれに象徴を持つ)を有するのに対し、似て非なる四種は色や姿が偏り、現れると疫病・戦乱・水害・旱魃を招く凶兆とされる。 :これらの瑞祥は白虎通・孝経援神契・孝経鉤命訣・淮南子・礼斗威儀など複数の緯書・諸子の説を編者が併せて割注に収めたもので、各瑞祥の出現条件(王者のどの徳目に応じるか)が個別に記されている。