繹史質と文(質文)

春秋繁露:王者の受命と三統改制

  • (春秋繁露より)「春秋」冒頭の「王正月」の解釈を通じ、王者は天命を受けて即位すると正朔(暦の起点)・服色・礼楽の制度を改めるべきだとする理論を展開する。
  • 五帝・三王がそれぞれ異なる色(黒・白・赤)と統(正朔)を奉じて改制した経緯を、神農・黄帝・堯・舜から夏殷周、さらに春秋(新王の事とみなす)にまで及ぼして述べる。
  • 黒統・白統・赤統それぞれの正月の起点(斗建)、服色・玉の色・郊祀の犠牲の色・婚礼喪礼の作法・楽器の質などを対比する形で詳述する。

三統の意義と五帝三王の系譜

  • 三統改制の目的は「近くの夷方にまで天統の義を明らかにする」ことにあるとし、天子・諸侯・大夫・士それぞれの服色における統一の表し方を述べる。
  • 春秋が「新王の事」として黒統を正すとする理論を展開し、王者の後を大国に封じて先王の礼楽を存続させる「存二王之後」の制度、五帝・三王の号(帝と王の別、諡の有無)の意義を論じる。

商質・夏文の交替と嗣位の作法

  • 主天・主地、法商(質)・法夏(文)が交互に王朝を主宰するという理論のもと、嗣位の作法(子を立てるか孫を立てるか)、昏礼・喪礼・祭礼・爵位・明堂の形状(円か方か)、祭器・衣服・鸞輿・楽器の規定に至るまで、商質・夏文の別によって細かく変わることを詳述する。
  • 舜・禹・湯・文王がそれぞれ主天法商・主地法夏・主天法質・主地法文の徳を体現し、姓氏の由来(姚・姒・子・姫)や身体的特徴に天道の類が現れるとする神秘的な理論を記す。

編者按

  • この篇の天人相関の理論はきわめて精緻であり、管子「幼官」に類する系統の説であるが、原文に欠落が多く十分には理解し尽くせないと注記する。