隋唐演義第四回 斉州城で豪傑は身を奮い立たせ、楂樹崗で唐公は盗賊に遭う (齊州城豪傑奮身 楂樹崗唐公遇盜)
秦瓊の生い立ち
- 山東歴城の秦瓊(字は叔宝)が登場する。祖父秦旭・父秦彝はともに北斉の武将で、周の侵攻に際し斉州を守って討ち死にした。母寧氏は幼い秦瓊(幼名太平郎)を連れて逃れ、隣家の寡婦程氏母子(子は程一郎、後の程咬金の伏線)と身を寄せ合って暮らす。
- 成長した秦瓊は武勇に優れ、義侠心に篤く、街では「賽専諸」と呼ばれる。妻張氏の持参金を使って困窮した者を助け、樊虎・房彦藻・王伯当・賈潤甫ら豪傑と交わる。祖伝の重い金鐧(約百三十斤)を巧みに操る。
捕盗都頭となる秦瓊
- 友人樊虎の勧めと母の説得により、秦瓊は気乗りしないまま斉州刺史劉芳声のもとで捕盗の都頭となる(樊虎と共に)。良馬を求めて賈潤甫の元へ行き、黄驃馬を購入する。
- ほどなく、強盗の従犯として捕らえた者たちを山西の澤州・潞州へ護送する任務を命じられ、樊虎と分かれて秦瓊は潞州へ向かうことになる。
李淵、太原へ出立
- 場面は転じ、李淵(唐公)が太原郡守に任じられ、長安を発つ。世話になった従者たちに、太原へ同行する者と長安に残る者を選ばせ、公平に手当てを与えて別れを告げる。
- 夫人竇氏は懐妊中で旅立ちを危ぶむが、李淵は「奸臣が姓李の者を除こうとしている今、留まる方が危険だ」と述べ、一家で出発する。長子建成、族弟道宗、四十余人の家丁を伴う。
楂樹崗での襲撃
- 長安を出て間もなく、楂樹崗という険しい林に差し掛かる。先行していた建成と道宗の一行が、宇文述の放った偽の盗賊集団に襲われる。建成は逃げ帰り、李淵に急を知らせる。
- 李淵は自ら武装して駆けつけ、道宗と合流するが、多勢の賊に囲まれ苦戦する。この危機がどうなるかは次回に続く。