漢書卷四十五 蒯伍江息夫傳第十五 伍被
淮南王への諫言と発覚
- 伍被は楚の人で、淮南王安に仕える中郎の首席であった。王が謀反の意を抱いていることを知り再三諫めたが聞かれなかった。
- 王が漢廷の治乱を問うと、伍被は朝廷の秩序・風俗の安定・交易の隆盛・辺境の平定などを挙げて「天下は治まっている」と答え、王を怒らせた。大将軍(衛青)の器量についても、士卒への恩情・厳格な軍紀を挙げて高く評価した。
- 王が呉楚の乱を例に成功の見込みを問うと、伍被は「呉には広大な国力があったにもかかわらず失敗した、まして淮南は呉より遥かに小さい」と反対した。それでも王が発兵を決意すると、伍被は箕子・比干の故事を引いて「王の滅亡を悲しむ」と涙し、それでも王の命により偽造文書による人心攪乱の奇計(豪傑を朔方に移す偽勅、獄書の偽造など)を献策した。
- 事件発覚後、伍被は自ら出頭し謀反の全容を告白した。武帝は伍被が漢の美点を多く語っていたことから助命を考えたが、張湯が「首謀として王に反乱の計を授けた罪は赦せない」と進言し、誅殺された。