揚州十日記五月初三

  • 要旨: 五月三日、施米の布告が出され、督師が貯蔵していた軍糧が缺口関で放出されるが、押し寄せた群衆による争奪戦となり、負傷者が続出する。

施米の布告と争奪

  • 三日、施米(米の配給)の布告が出され、著者は洪おばあさんとともに缺口関へ米を受け取りに行った。
  • 米は督師(史可法)が蓄えていた軍糧で、丘のように積まれていたが、あっという間に跡形もなくなった。
  • 米を運ぼうとする者は皆、頭が割れ額が焼けただれ、腕や脛を折り、刀傷が顔中に蝋燭の垂れたように連なるほどであった。
  • 米の争奪の際には、親しい友人同士でも互いを顧みることはなかった。
  • 力の強い者は米を得ては何度も戻ってきたが、老いて弱り、重傷を負った者は一日中一升の米も得られなかった。