東周列國志第四十七回 弄玉が簫を吹き夫婦で鳳に乗り、趙盾が秦に背き霊公を立てる (弄玉吹簫雙跨鳳 趙盾背秦立靈公)
秦穆公、伯業を成す
西戎を服した秦穆公は、周から金鼓を賜る。繇余の死後、公孫枝も引退し、孟明が右庶長となる。
弄玉と蕭史の出会い
穆公の末娘・弄玉は笙の名手で、「笙の吹き手を夫にする」と誓っていた。ある夜、笙に呼応する妙なる音を聞き、夢に華山の主と名乗る美丈夫が現れて簫を吹き合わせる。夢を頼りに探させると、太華山に隠棲する簫の名手・蕭史が見つかる。穆公の前で蕭史が簫を吹くと瑞雲や鶴・孔雀が集まり、弄玉と結ばれる。
二人の昇仙
蕭史は自らが天上の仙人であり、周の史籍整理のため人界に降ったのだと明かし、龍と鳳凰を伴って弄玉とともに天へ去る(詩:二首、蕭史・弄玉の仙縁を詠う)。穆公はこれを見て神仙の実在を悟る。
秦穆公の死と殉葬
穆公は国政を孟明に委ね、賢臣「三良」(奄息・仲行・鍼虎)を登用するが、後に自らの死に際してこの三人を含む百七十七人を殉葬させ、国人は『黄鳥』の詩を作って哀しむ(詩:蘇東坡が穆公の殉葬を評した一首)。太子罃が跡を継ぎ康公となる。
晋襄公の死と後継争い
晋襄公の晩年、趙衰・欒枝・先且居・胥臣が相次いで没する。三軍を再編する際、先克の進言で狐射姑が中軍元帥、趙盾が佐となる。狐射姑は司馬・臾駢を鞭打つなど専横な振る舞いをする一方、陽処父の進言で趙盾に元帥職が代わる。狐射姑は不満を抱く。
陽処父暗殺と趙盾の粛清
晋襄公が没し、後継をめぐり趙盾は秦にいる公子雍の擁立を主張、狐射姑は陳の公子楽を推すが押し切られる。狐射姑は弟・狐鞫居に命じて陽処父を暗殺させる。趙盾は鞫居を処刑し、狐射姑は翟へ亡命する。
靈公の擁立と秦との戦い
先蔑・士会が公子雍を秦から迎える一方、襄公夫人・穆嬴が幼い太子夷皋(靈公)の擁立を強く訴え、趙盾はこれに応じて靈公を立てる。迎えに来た秦の護送軍を晋は夜襲し破る。先蔑・士会は秦にとどまり秦へ亡命、趙盾は情義から二人の妻子を秦へ送り届ける(詩:二首、同僚の情誼と趙盾の背信を評す)。
その後の内紛の芽
先克の部下・蒯得が戦の失態で処罰されたことを恨み、失脚した箕鄭父・士穀・梁益耳らと結んで趙盾に叛く陰謀を企て始める。