東周列國志第二回 褒人が美女を献じ、幽王が烽火で諸侯を戯弄する (褒人贖罪獻美女 幽王烽火戲諸侯)

宣王の崩御と幽王の即位

  • 杜伯・左儒の祟りに苦しんだ宣王は病篤くなり、尹吉甫・召虎に太子宮涅を託して崩御した。太子は幽王として即位し、申侯の娘を王后、子の宜臼を太子に立てた。
  • (詩:宣王の中興の功績を讃える)

地震と岐山崩壊

  • 幽王は暴戻で酒色に溺れ、姜后没後はますます政務を顧みなくなった。申侯の諫言も聞かず、虢石父・尹球ら佞臣を重用する。涇・河・洛の三川が同日に地震を起こしたとの報告にも取り合わなかった。
  • 太史伯陽父と大夫趙叔帶は、三川の枯渇と岐山の崩壊は周の衰亡の兆しであり、十年以内に国難が起こると語り合うが、これを虢石父に密告されてしまう。
  • 岐山が実際に崩れて多くの民家が壊れても幽王は動じず、美女探しを命じる。趙叔帶は諫めるが讒言により免官され、晋へ去った(後の晋の趙氏の祖となる)。
  • (詩:忠臣が去った国の空虚さを嘆く)
  • 大夫褒珦も諫めて投獄された。

褒姒の入宮

  • 清水河で拾われた女嬰は褒地の姒大夫婦に育てられ、褒姒と名付けられ絶世の美女に成長した。褒珦の子洪德は、父の赦免を願って褒姒を買い取り、幽王に献上する。幽王は一目で褒姒に夢中になり、褒珦を赦免して官に復した。
  • (詩:褒姒の入宮が国難の伏線となったことを詠む)

太子廃立への布石

  • 幽王は褒姒に溺れて申后を顧みなくなる。申后が瓊台を訪れて褒姒を罵ったことを知った太子宜臼は母のために褒姒を打ち据えるが、これを幽王に讒言され、太子は申国へ追われる。
  • 褒姒は男子伯服を生み、虢石父・尹球と結んで太子廃立を画策する。申后が太子に送った密書を宮人に奪われて発覚し、使者の老女温媼は斬られる。褒姒の讒言により、申后は廃されて冷宮に幽閉され、宜臼も庶人に落とされて褒姒が王后、伯服が太子に立てられた。
  • (詩:温媼の非業の死を悼む)
  • 多くの忠臣が朝廷を去り、太史伯陽父も職を辞した。

烽火戯諸侯

  • 笑わない褒姒を喜ばせようと、虢石父の献策で幽王は驪山の烽火を無用に上げさせる。諸侯が慌てて駆けつけたが敵はおらず、右往左往する様子を見て褒姒が初めて笑った。幽王は虢石父に大金を与えた。
  • 諫めた鄭伯友(司徒)の言葉は聞き入れられなかった。
  • (詩:烽火で諸侯を欺いた代償の大きさを詠む)

申侯の伐罪

  • 申侯が廃后・廃太子を諫める上奏をすると、幽王は激怒し、虢石父の讒言もあって申侯の爵を削り、討伐の兵を興そうとする。