鐵冠圖全傳第十九回 辺大綬雲を披き墓を掘り、蔡懋徳太原で兵を鏖殺す (邊大緩披雲掘墓 蔡懋德太原鏖兵)
祖墳の破壊
- 邊大綬は風水に通じ、李闖の祖墳が青龍の背に位置していることを見抜き、これが賊が大事を成す所以と判断して民夫に三棺を掘り起こさせる。
- 第一棺は不朽の遺体に黄色の毛が生えており、第二棺の枯骨は上半身が黄鱗、下半身が黒漆のようで手足が爪の形をしていた。第三棺からは黄気とともに小さな金龍が現れ、これを打ち殺す。邊大綬は遺骸を焼き、龍脈を断ち切って上司に報告する。
李闖の激怒と太原進撃
- 西安の李闖はこの報を聞いて号泣し、賊衆も切歯扼腕する。宋炯(軍師)の指示で全軍を挙げて西安を発ち、潼関を経て山西太原方面へ向かう。
- 太原巡撫・蔡懋德は副将の牛勇・朱大烈、中軍の応時中らと協議し、寡兵での籠城を避け、城外に三営を設けて互いに呼応する布陣を敷く。
陥穽の計
- 李闖軍の褚大江が挑戦するが官軍は応じず、数日間動きを見せない。李闖自ら大軍を率いて営を襲うと、地に仕掛けられた陥穽に前軍が転落し、さらに左右両営の官兵の挟撃を受けて大敗し、命からがら退却する。
- 官兵はこの勝利に乗じるが、蔡懋德は賊軍参謀・宋炯の智謀を警戒し、夜襲に備えるよう命じる。しかし配下の兵は油断し、警戒を怠る。
賊軍の夜襲と諸将の奮戦
- 夜半、賊軍は声東撃西の計で左営を陽動しつつ主力で中営を襲撃する。蔡懋德は少数の兵で応戦しきれず右営へ退く途中、牛勇と合流するが、李雙喜との交戦で牛勇は落馬させられ、朱大烈が救援に駆けつけて奮戦する。
- 牛勇は蔡懋德を守って包囲を脱するが、朱大烈は李雙喜との激闘の末、賊の大軍に囲まれ乱箭を受けて戦死する。
太原城の危機
- 蔡懋德は残兵を率いて太原府に入り、汪直と籠城の策を協議、朝廷への救援要請の上表を準備しつつ城の防御に当たる。
- 李闖軍は太原の四門を包囲し、城の存亡は予断を許さない情勢となる。
評語
(本回に評語の見出しはなし)