鐵冠圖全傳第十七回 成虎誤って偽李闖を捕え、伝廷死して西安を失う (成虎誤擒假李闖 傳廷身故失西安)
七盤山の敗走
- 李闖は七盤山に追い込まれるが白凱の姿は見えず、伏兵の砲声とともに退路を断たれる。白凱軍・秦冀明軍の追撃を受け、賊勢は大敗する。
- 逃走の途上、官兵が上流の水をせき止めて放った洪水や、山腹からの落石、卜従善の伏兵の矢によって多数の死傷者を出す。孫昂らが命がけで李闖を守り逃れる。
身代わりの黄金甲
- 険しい山を越える際、李闖は伏兵を警戒し、黄金甲・雁翎帽を部下の頭目に着せて先に登らせ、自らはその頭目の服に着替えて後から登る。
- 山腹で官兵の鉤縄隊が現れ、黄金甲を着た身代わりの者を捕らえる。李闖は驚いて転落し負傷、草むらに身を潜めて難を逃れる。牛成虎はこれを李闖捕縛と誤認し、西安へ引き揚げる。
孫伝廷の落胆と病
- 孫伝廷は李闖捕縛の報に喜び祝宴を用意するが、審問の結果、偽者と判明し落胆のあまり吐血する。牛成虎は罪を請うが慰められ、諸将は各自の持ち場へ戻る。
- 一方、逃れた李自成(李闖)は李雙喜の陣営に入り、軍師の宋炯らと再挙を協議する。宋炯は孫伝廷の重病と西安城の守備の緩みを知り、美人計による攻略を牛金星と謀る。
美人計による西安陥落
- 孫伝廷は病のため巡城できず、城外に配した官兵は逃難の美女を装った賊の手先に籠絡され、酒色に溺れて警戒を怠る。
- 李闖軍が夜襲をかけ、油断していた守兵は総崩れとなり、賊軍は雲梯で城壁を越えて城内へ乱入、放火・殺戮を行う。
孫伝廷と福王の死
- 白凱は変事を知り帥府に駆けつけるが、孫伝廷はすでに重病の末に息絶える。白凱は遺体を仮に葬り、福王の救援に向かうが、福王夫妻もすでに殺害されていた。
- 白凱は包囲を突破して淮南の史可法のもとへ逃れ、後に弘光帝を助けて明に忠節を尽くすこととなる。
李闖の即位騒動
- 賊軍は福王府の財宝を掠奪する。李岩は民への略奪より先に帝位につくことを勧め、諸将も賛同する。宋炯は占って「大順の卦」と告げ、李闖は国号を「大順」と定める。
- 福王の衣冠を借りて即位の儀を行い、銀安殿を仮の金鑾殿として玉座に着こうとしたところ、満殿に冤魂が現れて李闖を座から突き落とし、一同は驚き騒然となる。
評語
(本回に評語の見出しはなし)