鐵冠圖全傳第八回 峻嶺を出て万民を害毒し、重喪に乗じ孤忠を巧みに救う (出峻嶺潰毒萬姓 幸重喪巧救孤忠)
李岩の離脱と金鎖山攻略計画
- 李岩は宋炯を見送った後、家業への未練から義軍を離れて帰郷することを決意し、李闖の一味に別れを告げる。
- 財源となる謀主を失った金鎖山の一味は兵糧に窮する。孫昂の進言を受け、李闖は宋炯の残した錦囊の計に従い、王嘉印に陝西軍門の偽の牌票を作らせ、高迎祥に官兵を装わせて金鎖関へ潜入させる計を立てる。
金鎖関の陥落
- 高迎祥ら三百人は偽の官兵として城内に入り込み、内応者を得て夜半に放火・蜂起する。孫昂の伏兵も呼応して攻め入り、参将・王廉は討ち取られ、金鎖関は陥落する。
- 略奪した財帛と婦女を分配した後、李闖は次の錦囊を開き、李闖・孫昂・王嘉印・高迎祥の四人を四路の総大将とし、それぞれ一万の兵で四方の州県を攻略する体制を整える。賊勢は数十万に膨れ上がり、各地から急報が朝廷に殺到する。
洪承疇の危難
- 皇帝は洪承疇が流賊を放置して国を誤らせたと激怒し、東廠の宦官に命じて捕らえさせる。
- 洪承疇は、賊を見逃したのは耿如杞の仕業であり証拠の文書もあると弁明するが、耿如杞に賄賂を受けた宦官はわざと証拠を取り寄せず、罪をすべて洪承疇に着せて処刑を上奏する。
- 折しも第五皇子が急死し、萬娘娘が悲嘆に暮れる中、皇帝は上奏文を見て激怒するが、皇后・周后は疑念を呈し親しく審理するよう進言する。皇帝はなお処刑の意を変えないところへ、洪承疇のために御状に訴え出る者が現れる。