鐵冠圖全傳第二十七回 寧武関で玉貞節を尽くし、岱州城で遇吉囲みを突く (寧武關玉貞盡節 岱州城遇吉衝圍)
城内への侵入と白夫人殺害の謀
- 杜勛と草上飛の劉友ら奸細が寧武関の西門に迫り、夜半に守兵を捕らえて城門を開き李闖の軍を引き入れる。李闖は監軍府に入る。
- 宋炯は、総帥府にいる周遇吉の妻・白氏が逃れて夫と合流すれば手強くなると懸念し、油断している間に捕らえるよう進言する。
白氏の奮戦と自害
- 白氏は馬耳山からの帰陣で疲労のまま就寝していたが、賊の侵入を知り家将・女兵を率いて夫を探しに西門へ向かう。高迎祥の伏兵、続いて麦黒子の伏兵に阻まれながらも血路を開き城を脱するが、追撃を受ける。
- 城濠を越えたところで宋炯の第三隊、雄兵三万に包囲される。病身のうえ半夜戦い抜いた白夫人は力尽き、「姑と夫にもう会えぬ」と叫んで自ら首を切って果てる。従っていた家将・女兵も後を追って自害した。
周遇吉、寧武関を奪われる
- 賊は白夫人の首級を取って戦功とする。李闖は周遇吉の帰還に備え伏兵を配し、自ら城楼で待ち構える。
- 追撃から戻る周遇吉は寧武関手前で伏兵の襲撃を受けるが、猛然と敵陣を突破し、わずかな家将と共に関へ向かう。しかし城には「順」の旗が翻り、既に陥落していた。杜勛が降伏を勧めるが、周遇吉はこれを罵り、包囲を突破して岱州城の母と岱王のもとへ落ち延びる。
岱州城の悲劇
- 岱王は寧武失陥の報に守りを固めつつ、周遇吉を私宅へ帰す。母を伴い脱出させようとするが、老夫人は忠孝両立の難しさを説いて息子を送り出し、まもなく趙氏老夫人以下一族二十六人が邸に火を放って殉節する。
- 岱王もまた愛妾を楼に閉じ込めて火をかけ、自らは偏殿で縊死する。周遇吉は悲嘆のうちに、この城はもう守れぬと悟り、宣府へ援を求めるべく北門から敵陣へ突撃する。五十名の御林軍と共に賊陣を切り開くが、脱出できるかどうかは次回に持ち越される。