晉書卷九十五 列傳第六十五 嚴卿

嚴卿

  • 厳卿、会稽の人。占卜に優れた。郷人の魏序がしばらく東へ行こうとしたが、凶作の年で盗賊が多かったため、卿に占わせた。卿は「あなたは決して東へ行ってはならない、必ず暴害の気に遭うだろう、しかし強盗ではない」と占った。序はこれを信じなかった。卿は「どうしても止まらないなら、これを禳う(払う)べきです。西の郭外の独り身の母親の家にいる白い雄犬を求め、船の前に繋ぎなさい」と言った。しかし探しても斑犬しか見つからず、白い犬はいなかった。卿は「斑犬でも十分でしょう、ただ色が純白でないことが惜しい、いくらかの小さな毒が残り、それは家畜にだけ及ぶでしょう、それ以上は憂う必要はありません」と言った。
  • 序が半分ほど行ったところで、犬が突然大変激しい声を上げ、まるで誰かに打たれているようであった。見てみると既に死んでおり、黒い血を一斗以上吐いていた。その夕方、序の別荘で白い鵞鳥数羽が理由もなく死んだが、序の家族には何事もなかった。