資治通鑑周紀三 赧王 二年 前314年

秦、趙へ侵攻

  • 秦の右更疾が趙を攻め、藺を落として将の荘豹を捕虜にした。

張儀、楚を離反させる策

  • 秦王は斉と楚の結びつきを嫌い、張儀を楚に遣わした。
  • 張儀は楚王に、斉との関係を断てば商於の地六百里を献上し、秦女を後宮に入れて兄弟国となろうと持ちかけた。
  • 楚王はこれを喜んだが、陳軫だけは弔意を示した。
  • 楚王が理由を問うと、陳軫は、秦が楚を重んじるのは楚の背後に斉があるからで、斉を切れば楚は孤立し、張儀は必ず約束を反故にするだろうと説いた。
  • 彼は、表向き斉と絶交しつつ内密には関係を保ち、張儀に従者をつけて、まず土地を受け取ってから絶交しても遅くないと進言した。
  • しかし楚王は聞かず、張儀に相印を授けて厚遇し、斉との国交を断った。
  • さらに将軍を一人つけて張儀を秦まで送らせた。

張儀、約束を翻す

  • 張儀は秦に戻ると病気を装って三か月朝廷に出なかった。
  • 楚王は、自分の斉絶交がまだ不十分だからだろうと考え、宋遺に宋の符節を借りさせて斉へ向かわせ、斉王を大いに罵らせた。
  • 斉王は怒って節を屈し、かえって秦に接近した。
  • こうして斉と秦の交渉が整うと、張儀はようやく楚の使者に会い、約束の六百里ではなく、ある地点からある地点までわずか六里の地しか与えないと告げた。
  • 使者は怒って帰り、楚王に報告した。

楚、秦を討とうとする

  • 楚王は激怒して秦を攻めようとした。
  • 陳軫は、攻めるよりも名都一つを賄賂として秦に与え、共同で斉を討てば、秦に失う土地は斉から取り返せると提案した。
  • いま秦を責めれば、かえって斉と秦を結びつけ、天下の兵を招くことになると警告した。
  • しかし楚王は従わず、屈匄に軍を率いさせて秦を攻めた。
  • 秦も兵を発し、庶長章にこれを迎撃させた。