說岳全傳第六十回 冤罪を糾し周三畏は官を辞し、牢獄を訪ね張総兵は義に死す (勘冤獄周三畏掛冠 探囹圄張總兵死義)

神槍を失い、王橫の死

  • 川の怪物に神槍・瀝泉槍を奪われた岳飛は不吉な予感を抱きつつ渡江を続ける。平江で錦衣衛の使者に「按兵不動・軍糧横領」の罪状で逮捕される。従者の王橫は激しく抗議するが斬り殺され、岳飛は捕らわれて臨安の大理寺の獄に投じられた。

周三畏、辞職して逃れる

  • 秦檜の偽の聖旨で審理を命じられた大理寺卿・周三畏は、岳飛の無実を悟りながらも権勢に逆らえず、良心の呵責から官職を捨てて出奔する。

万俟卨・羅汝楫の拷問

  • 秦檜は腹心の万俟卨・羅汝楫を大理寺の職に就け、岳飛を厳しく拷問させる。岳飛は屈せず、堂々たる自弁の供述書を書き上げて忠義を訴えた。
  • 二人は岳雲・張憲を呼び寄せる偽の口実として岳飛に手紙を書かせるが、実際には岳飛の筆跡を真似て内容をすり替え、二人を臨安へ誘き出す罠を仕掛けた。

張保の忠死

  • 総兵の職を辞して湯陰に戻っていた張保は、岳飛が捕らわれた不穏な情報を聞きつけ、単身臨安へ向かう。道中、船頭・歐陽従善に助けられつつ辿り着き、獄卒に賄賂を渡して岳飛・岳雲・張憲との面会を果たす。
  • 岳飛父子の忠義を目の当たりにした張保は、自らも殉じる覚悟を固め、獄中で壁に頭を打ちつけて壮絶な自害を遂げた。岳飛は悲しみながらも「忠孝節義がこれで揃った」と評し、義士・王能と李直が密かに遺骸を弔った。