說岳全傳第34回 落とし穴を掘られ吉青は捕らわれ、兄弟と認め張用は関所を献ずる (掘陷坑吉青被獲 認兄弟張用獻關)
(詩:流浪の年月を経て、離れ離れの兄弟が思いがけず再会する喜びを詠む)
張立、義弟を求めて彷徨う
- 河間府節度・張叔夜の長男・張立は弟の張用と離散し、物乞いをしながら岳飛の陣を目指す。夜半、誤って味方の糧秣陣を強盗と勘違いして襲撃してしまい逃げ隠れる。
吉青、単独夜襲で捕らわれる
- 吉青は以前粘罕を取り逃がした雪辱を果たそうと単身で金軍陣に斬り込むが、粘罕が仕掛けた落とし穴に落ち捕らえられる。粘罕は殺そうとするが、元帥・鉄先文郎が「兀朮の命で河間府へ送るように」と止め、吉青は囚車で護送される。
岳飛軍の総攻撃
- 吉青が戻らぬことを知った岳飛は全軍を挙げて金軍陣へ夜襲をかける。金兵は自陣の落とし穴に次々と落ち、宋軍は大勝、金軍は総崩れとなって粘罕らは各自逃走する。
張立、吉青を救出
- 張立は護送中の吉青の囚車を発見し、番将二人を打ち倒して救出する。吉青は礼も言わず番兵を追って走り去ってしまう。
猿鶴山の四豪傑との誤解
- 猿鶴山の諸葛英・公孫郎・劉国紳・陳君佑の四人が、敗走する金兵から糧秣を奪おうと下山、吉青を番将と誤認して襲う。危機に陥った吉青を見て張立が再び助太刀に入る。
- 追いついた岳飛が事情を知り誤解を解く。四人は岳飛への帰順を申し出て麾下に加わる。
張立の身の上と登用
- 張立は自らの素性(張叔夜の子で、父が偽って金に降ったのを潔しとせず弟と出奔した経緯、父の殉節と母の死)を語り、岳飛は彼の功を上奏し官職を得させる。吉青は救われた恩を改めて謝す。
茶陵関の攻防と兄弟の再会
- 岳飛は汝南の曹成・曹亮討伐へ向かい、牛皋が先鋒として茶陵関を攻めるが、正体不明の歩兵将に苦戦する。
- 張立が出陣すると、その敵将は生き別れた弟・張用だった。二人はひそかに示し合わせ、偽りの交戦を演じたうえで張用が関を開いて投降、茶陵関はあっけなく陥落する。
棲梧山の脅威
- 張用によれば、曹成配下には水戦に長けた副将・賀武、解雲もいるが恐れるに足りない一方、棲梧山の元帥・何元慶は万夫不当の勇者であり要注意という。
糧秣輸送隊、九宮山に阻まれる
- 総兵・謝昆が糧秣を輸送する途中、山賊の根城に差し掛かる。