說岳全傳第29回 岳元帥は単身で賊情を探り、耿明達兄弟は帰順する (岳元帥單身探賊 耿明達兄弟投誠)

(詞:世の常と変転、英雄の強弱を語り、危険を冒して虎穴に入る忠義の心を詠む〈調・臨江仙〉)

花普方、牛皋と義兄弟に

  • 元帥・花普方は楊虎を諫め、牛皋を殺さず監禁して岳飛への揺さぶりに使うよう進言する。楊虎はこれを容れ、牛皋を丁重に扱う。
  • 花普方は牛皋を訪ね、意気投合して義兄弟の契りを結ぶ。牛皋は逆に花普方へ投降を勧め、岳飛軍の強さを語って聞かせる。花普方は半信半疑ながら聞き入れる。

岳飛、自ら偵察に赴く

  • 岳飛の本隊が太湖に到着すると、牛皋が捕らわれたことを知り憂慮する。岳飛は自ら湯懷になりすまして敵陣へ偵察に行くと決め、湯懷に留守を託す。
  • 岳飛は張保・王横を連れ小舟で水寨に入り、楊虎に戦書を渡す。楊虎は岳飛の顔に見覚えがある様子で、密かに牢から牛皋を呼び出させる。

牛皋、正体を明かさず岳飛を助ける

  • 牛皋は湯懷(実は岳飛)を見て動揺するが、機転を利かせ「岳大哥に、賊を討って自分の仇を討ってほしい」と伝言を託し、正体を明かさない。楊虎は「牛皋は生きている、降伏すれば厚遇する」と伝えさせる。

花普方の追跡と岳飛の反撃

  • 岳飛が引き上げた後、戻った花普方は「湯懷」の風貌が岳飛と酷似すると気づき、追跡を進言する。岳飛は弾弓と火矢で花普方の船の帆柱を燃やし、追撃を退けて無事帰陣する。

耿氏兄弟の投降

  • 漁師の兄弟・耿明初と耿明達が岳飛に投降を申し出る。二人はもとは楊虎と互角に渡り合った漁師で、楊虎の勧誘を断り続けていたが、朝廷軍の到来を機に岳飛の麾下に加わる。
  • 耿氏兄弟は楊虎軍の内情、特に「炮火船」「弩楼船」「水鬼船」の三隊の戦術上の弱点を岳飛に詳しく語る。
  • 岳飛は耿氏兄弟に密かに作戦を授け、次回への布石とする。