西漢演義第52回 樊噲は司馬卬を捕らえ降す (樊噲擒伏司馬卬)

河内をめぐる攻防

韓信の軍が河内郡に迫ると、殷王司馬卬は大将孫寅・副将魏亨・謀士都万達と対応を協議する。都万達は籠城して楚に救援を求める案を、孫寅は速戦を主張し、司馬卬は孫寅案を採り楚へ救援を求める使者を送る。

孫寅らは出撃して韓信軍と対峙。樊噲と孫寅、薛欧・陳沛と魏亨がそれぞれ激戦を繰り広げるが決着つかず、司馬卬も自ら打って出るが、韓信の号令で漢軍が陣形を崩さないため三度突っても効なく城に退く。

楚への救援要請

司馬卬の使者が霸王(項羽)に上表し、河内の危急を訴える。霸王は齊梁攻めの陣中でこれを知り驚くが、自ら動けぬため范増の献策により項荘・季布に兵三万を与えて河内救援に向かわせる。

韓信の偽装退却策

包囲が長引く中、韓信は諸将に策を授け、全軍を偽って退却させる。城中でこれを知った司馬卬は都万達と協議し、偽退却を疑いつつも真偽を確かめるため斥候を出す。斥候は道中の兵士から「霸王が自ら大軍を率いて咸陽を攻めているため韓信軍が急遽引き上げた」という話を集めてくる。

司馬卬はこれを信じ、孫寅・魏亨に追撃させ自らも後詰めとして進軍する。しかし伏兵していた周勃・柴武に痛撃を受けて楚軍は総崩れとなり、司馬卬は樊噲に生け捕りにされる。孫寅・魏亨も降伏し、都万達は開城して韓信を迎え入れる。韓信は司馬卬を厚遇し、司馬卬は感激して諸郡県に降伏を呼びかけ、河内は平定される。

一方、項荘・季布は河内陥落を知り、無益と判断して兵を引き返し、霸王自身の出馬を仰ぐこととした。