西漢演義第四十三回 韓信は密計をもって章平を智謀で破る (韓信暗計智章平)

三秦側の油断

  • 大散関の副将章平は范増の警戒指示を受けつつも、韓信の低い評価と棧道復旧の遅れを理由に緊張感を欠き、雍王章邯に報告するが、章邯もまた韓信を侮り本格的な備えを怠る。

偽装投降の潜入

  • 棧道普請の苦役に耐えかねたと称する人夫百名が大散関に投降を願い出る。その中の総甲二名(実は変装した周勃・柴武、姚龍・靳武と名乗る)は、漢軍の内情(韓信への不服、士気の低さ)を語って章平の信頼を得、旗牌官に取り立てられ関の内情に通じる立場を得る。
  • 范増も星占いから劉邦挙兵の兆しを察知し項羽に警告するが、章邯側は依然として油断したままとなる。

明修棧道・暗渡陳倉の計

  • 漢王は東征の準備が整ったと聞くが、棧道が未完のまま出兵することを訝しみ、蕭何を韓信に遣って真意を問わせる。韓信は「棧道の普請は見せかけであり、実際は陳倉の間道から進み、五日で散関に至って奇襲する」との策(暗渡陳倉)を明かす。漢王はこれを聞いて安心し、諸将に東征を命じる。

出陣の編成

  • 韓信は総勢四十五万の兵を四隊に編成(先鋒・樊噲、第二隊・夏侯嬰、中軍・韓信自ら、後詰・漢王本隊)し、棧道の普請は縮小して継続させつつ、主力を陳倉方面へ進発させる態勢を整える。