西漢演義第二十九回 張良は再び韓のため仇を報いる (張良復為韓報仇)

項伯の出迎えと韓王殺害の報

  • 張良を待ち受けていたのは項伯の使いだった。張良は招かれて項伯の家に入るが、韓王姫成が遅参を理由に讒言を受けて項羽に殺され、既に柩が本国へ送り返されたと聞き、密かに悲嘆する。
  • 翌朝、張良は項伯に暇を告げ、韓王の弔いと家事整理を理由に帰国を願う。項伯は引き止めきれず、一月後に迎えを寄越す約束で送り出す。

韓国での服喪、再び項伯邸へ

  • 張良は韓国へ戻り、公子たちと共に韓王を弔い、復讐を誓う。家事を整えた後、再び項伯の迎えに応じて咸陽へ戻る。
  • 項伯に問われ、張良は仕官の意志なく隠遁を望む旨を語り、項伯も無理に引き止めない。

書楼での発見

  • 項伯不在の折、張良は邸内の花園にある「万巻書楼」で諸国からの上奏文を閲覧し、その中に卓越した見識を示す一編(天下の勢と機を論じ、項羽の失政と劉邦の得た人心を鋭く指摘し、劉邦への備えを説く上表)を見出して感服する。
  • 項伯が戻り、共に酒を飲んだ後、花園・書楼へ案内される。張良はその上表の作者を尋ね、項伯から「淮陰の貧しい者で、范増がたびたび推挙したが項羽に用いられず執戟郎に留め置かれている人物」と聞き、これが鴻門の会にいた者だと察して密かに喜ぶ。

張良、再び隠遁を願い出る

  • 数日後、張良は韓の復讐と漢王の東帰を思い、繁華の地に長居できぬとして項伯に暇を乞う。項伯は引き止めきれず、張良を送り出す。