三國演義第八十三回 猇亭に戦い先主は仇人を得、江口を守り書生は大将を拝命する (戰猇亭先主得讎人 守江口書生拜大將)
黄忠の最期
- 老いぼれ扱いに発奮した黄忠は単身出陣し、潘璋配下を討ち取る戦果を挙げるが、伏兵に囲まれ肩に矢を受ける。関興・張苞に救出されるが、傷が元で陣中で没する(享年七十五)。
- (詩:黄忠の生涯の武勲を偲ぶ内容)
- 先主は「五虎大将のうち既に三人を失った」と嘆く。
猇亭の激戦
- 先主自ら八路の軍を率いて猇亭に進撃し、韓当・周泰軍を圧倒。関興・張苞が奮戦し夏恂・周平を討ち取る。
- 番王沙摩柯が甘寧を射て死に至らしめる(甘寧は木の下で息絶え、鴉の群れに囲まれたと伝えられる)。
- (詩:甘寧を偲ぶ内容)
関興の復讐
- 関興は父の仇・潘璋を追う中、関羽を祀る民家で偶然潘璋と再会し、関羽の霊験(顕現)に助けられて潘璋を討ち取り、青龍偃月刀を取り戻す。
- 馬忠との遭遇戦の末、糜芳・傅士仁が寝返って馬忠を殺し、先主に投降を願い出るが、先主は関羽への裏切りを許さず、二人を関羽の霊前で処刑する。
復讐の完遂と講和拒否
- 東呉は范疆・張達と張飛の首級を送って講和を求めるが、先主は「仇はまだ孫権本人にある」として拒絶し、二人を処刑して張飛の霊に供える。
陸遜の登用
- 窮地の孫権に闞澤が陸遜の登用を進言。周囲の反対を押し切り、孫権は陸遜を大都督に任命し全軍の指揮権を与える。
- 陸遜は着任早々「堅守して動くな」の命令を下すが、韓当ら古参の将には不評であり、強権を発動してようやく従わせる。
先主の楽観と孔明への相談拒否
- 蜀軍は七百里に及ぶ長大な連営を敷く。陸遜の慎重な構えを侮り、先主は暑さを避けて陣を林間に移す策を採る。馬良の勧めで孔明に陣形図を見せに行かせるが、先主自身は「兵法は心得ている」と自信を見せる。
- 韓当・周泰は蜀軍が林間に陣を移したのを見て、陸遜に攻撃を進言するところで回を終える。