三國演義第六十二回 涪関を取り楊懐・高沛は首を授け、雒城を攻め黄忠・魏延は功を争う (取涪關楊高授首 攻雒城黃魏爭功)
張昭の離間策
- 張昭は劉璋・張魯にそれぞれ書を送り、劉備が東呉と結んで西川を狙っていると疑わせ、両者から劉備を挟撃させる計を献じ、孫権はこれを実行する。
劉備・龐統の軍資要請と決裂
- 劉備は曹操の孫権攻撃を口実に、荊州へ帰るふりをして劉璋に援軍・軍糧を求める。
- 楊懷は援助に強く反対するが、劉璋は兄弟の情から少量の老弱兵と米を送る。
- 劉備は不十分な返答に激怒して書状を破り捨てる。龐統は上・中・下三策(急襲成都、涪水関の楊懷・高沛を謀殺して奪取、いったん荊州へ退く)を示し、劉備は中策を選ぶ。
張松の密書露見
- 張松は劉備の「帰還」を真に受け、内応を促す密書を送ろうとするが、兄の張肅に見つかり、劉璋に密告される。
- 劉璋は激怒して張松一族を処刑する。
- (詩:張松の露見を嘆く内容)
- 劉璋は各関所に厳戒を命じる。
楊懷・高沛の誅殺と涪水関奪取
- 楊懷・高沛は送別を口実に劉備を暗殺しようと図るが、龐統の警戒により逆に捕らえられ、隠し持った刃を証拠に斬られる。
- 劉備は投降した従者たちを使って涪水関を無血で奪取する。
玄徳と龐統の諍いと和解
- 祝宴で龐統が「他国を伐って楽しむのは仁者の兵ではない」と諫めると劉備は怒って退けるが、酔いが醒めた後に非を悟り、龐統に謝罪する。
雒城防衛の布陣
- 劉璋は劉璝・冷苞・張任・鄧賢に五万の兵で雒城を守らせる。
- 道中、紫虚上人という異人に運命を問うが、上人は「左龍右鳳、西川に飛入す。雛鳳地に墜ち、臥龍天に昇る」という不吉な偈を与えるのみで多くを語らない。
- 冷苞・鄧賢は雒城の前面に二つの砦を築いて守りを固める。
黄忠・魏延の功争いと砦攻略
- 劉備は黄忠・魏延にそれぞれ砦攻めを命じるが、両者は功を競い合う。魏延は抜け駆けして冷苞の砦を先に攻めるが苦戦し、鄧賢の伏兵にも遭って窮地に陥る。
- 黄忠が駆けつけて鄧賢を射殺し、冷苞を敗走させる。劉備の本隊も呼応してもう一方の砦を奪う。
- 敗走した冷苞は魏延の伏兵に生け捕られる。
冷苞の偽りの降伏
- 劉備は仁義をもって冷苞を助命し帰す。冷苞は帰城後、捕われた事実を隠し、涪江の水を決壊させて劉備軍を水没させる策を献じる。
彭羕の来訪
- 龐統のもとに、辮髪を切られた異相の人物・彭羕が現れ、決水の危険を予告する。劉備と法正が旧知の彭羕と再会したところで回を終える。