三國演義第六十三回 諸葛亮は龐統の死を痛哭し、張翼徳は義によって厳顔を釈す (諸葛亮痛哭龐統   張翼德義釋嚴顏)

彭羕の警告と決水策の阻止

  • 彭羕は劉璋の下で理不尽な扱いを受け髪を切られた過去を持ち、決水策の危険を劉備に伝える。劉備は彭羕を幕賓に迎え、黄忠・魏延に警戒を命じる。
  • 冷苞は夜陰に決水を図るが察知され、魏延・黄忠に討たれて捕らえられる。劉備は再度裏切った冷苞を今度こそ処刑する。

孔明の凶兆の書

  • 荊州の孔明は天文を占い、罡星が西方にあり将帥の身に凶事ありと見て、劉備に慎重を促す書を送る。
  • 龐統はこれを「孔明が自分に功を独占させまいとする策」と疑い、逆に進軍を強く主張する。

落鳳坡での龐統の死

  • 龐統は魏延と道を分けて雒城を目指すが、乗り換えた馬の異変や不吉な予感が重なる。
  • 「落鳳坡」という地名を聞いて自らの道号(鳳雛)との符合に不安を覚えた矢先、伏兵の張任軍の矢を浴び、龐統は三十六歳で落命する。
  • (詩:龐統の非業の死を悼む内容、および先んじて流れていた童謡の紹介)

敗走と孔明の悲嘆

  • 魏延・劉備軍も張任・吳蘭・雷銅らに攻められ苦戦し、涪関へ退く。落鳳坡から逃れた兵の報告で龐統の死を知った劉備は慟哭する。
  • 荊州では七夕の宴の最中、孔明が星の墜ちるのを見て龐統の死を悟り、涙する。ほどなく関平が訃報を携えて到着する。

関羽への荊州委任

  • 孔明は劉備の書状の意を汲み、関羽に荊州の留守を託す。「北は曹操を拒ぎ、東は孫権と和す」の八字を託し、印綬を授ける。
  • 孔明は自ら入川の途につき、張飛・趙雲にそれぞれ別路から雒城を目指させる。

張飛と厳顔

  • 張飛は民への略奪を禁じつつ進軍し、巴郡で老将厳顔と対峙する。厳顔は徹底抗戦の構えを見せ、使者を侮辱して送り返す。
  • 張飛は連日の挑発にも応じない厳顔に業を煮やし、偽の情報(小道を通って進軍する)を流して油断を誘う。
  • 厳顔はこれを信じて伏兵を仕掛けるが、実は先発は影武者で、張飛本隊が後から伏兵を急襲し、厳顔を生け捕る。
  • 厳顔は斬られても屈しない気概を示し、張飛はその態度に感服して自ら縄を解き、上座に据えて礼を尽くす。厳顔は感激して降伏する。
  • (詩:厳顔の節義と張飛の器量を讃える内容)
  • 厳顔は入川の先導役を申し出て回を終える。