金史卷六十六 列傳第四 衷

寧海蠡州の善政

  • 衷は本名を綽哈といい、中都司属司の人で世祖の曾孫にあたる。祖の巴噶布琳は鄆王に封じられ、父の烏里は特進に至った。大定中、閤門祗侯に収充され代州宣鋭軍都指揮使を授けられ、干魃の年に五臺の霊潭に赴いて祈雨し歩いて水を持ち帰ると雨が降り、人々はこれを石に刻んで記した。四遷して引進使兼典客署令、尚輦局使に改め、北幸に扈従して厩馬を賜り、夏国王李仁孝への冊封使を務め、寧海・蠡州刺史、大睦親府丞、順義軍節度使を歴任、陛辞に際し金幣を賜る特別の栄誉を受けた。鎮西に移り泰和6年に致仕、卒した。衷は孝悌貞謹で本朝の婚礼に深く通じ、皇族の婚嫁は常にその相談を仰いだ。寧海・蠡州では賦役を平らにし民を煩わせず、遺愛を頌える石碑が立てられた。大安初、輔国上将軍を追贈された。