西夏書事序跋 石韞玉序
内容
- 古の史書は編年から紀伝体、また編年体へと変遷してきたが、辺境の小国であっても世系・治乱の記録は後世に伝えるべき価値があるとする。
- 拓跋氏の出自を黄帝の末裔とする説や党項八部のうち最強であったとする説を紹介し、思恭・仁福に始まり徳明・元昊に至って強勢を誇ったが、宋の懐柔策のもとで羈縻される存在にとどまったと概観する。
- 夏の地の地勢(賀蘭山・黄河等)や元昊の武勇、学校・兵制・礼楽を整えた国家としての体裁を評価する。
- 遼・金には正史があるのに夏には専書がなく、諸書に散見する記録も異同が多いことを遺憾とし、著者呉広成(西齋)が『綱目』の編年の体裁に倣い、唐僖宗中和元年から宋理宗寶慶三年までの三百四十一年間の西夏の事跡をまとめた『西夏書事』の意義を讃える。