十六国春秋前秦錄十 孟欽

生涯

  • 孟欽、洛陽の人。左慈・劉根のような術を持ち、百姓は惑ってこれに群がった。堅は長安に召し、その民衆を惑わすことを嫌って陽平公融に誅殺を命じた。まもなく欽が至ると、融はこれを留め置き大宴を催して僚属を招き、酒宴たけなわの頃、左右に目配せして欽を捕らえさせようとしたが、欽は旋風に化して屋敷の外へ飛び去った。まもなく城の東にいるとの報告があり、融は騎兵を送って追わせたが、追いつこうとすると忽然と遠ざかり、あるいは兵衆が現れて拒み戦い、あるいは前方に溪や谷があって騎兵が通れなくなり、ついに行方が分からなくなった。堅の末年、再び青州に現れ、楽安男朗がこれを追うと海島に入っていったという。