十国春秋卷八十九 吳越十三 僧道潛
僧道潛
- 僧道潜は河中の人である。本姓は武氏。若くして臨川の僧浄慧に詣で、一目で法器と見なされ、「わが道は東に行くであろう」と言われた。已にしてまた法眼禅師文益に謁見すると、文益は「汝は今後五百の毳徒(弟子)を持ち、王侯に重んじられるであろう」と言った。やがて衢州の古寺に廬を結び、大蔵経を閲した。顕徳の初め、忠懿王が西府に迎え入れ、菩薩戒を受けさせ、慈化定慧禅師の号を賜り、慧日永明院に居させた。道潜は常に忠懿王に羅漢の銅像を求めようとしたが、まだ言い出していなかった。王は俄かに十八人の巨人が随行する夢を見た(『五灯会元』には十六尊者とする)。翌日道潜がこれを請うと、王は奇異に思って許した。そして道潜の号の中に「応真」の二字を加えて、この異事を表した。道潜が永明にあったとき、堂に登って法を問う者は常に五百人であり、文益の言はここに至って果たして験があった。