十国春秋卷七十三 楚七 列傳 劉昭禹

詩論と推薦

  • 劉昭禹、字は休明、桂陽の人である。湖南県令より仕官を起こし、武穆王父子に事え、容管節度推官、天策府学士を歴任し、厳州刺史で終わった。詩三百篇があり、文集一巻として世に行われた。
  • 昭禹は若い頃、林寛に師事して詩を学び、刻苦して風雨をも厭わなかった。平生、詩を論じて「五言詩とは、四十人の賢人が乱れることなく一字を著すようなもので、これに反すれば屠沽(肉屋・酒屋)の輩に等しい」と言った。またこうも言った、「句を索める(もとめる)のは玉匣を獲るがごとく、精しく求めれば必ずその宝を得られる」。かつて詩に「句は夜深けて得られ、心は天外より帰る」という句を作った。また「送休上人之衡岳経費冠卿旧居」の二章があり、当時大いに称賛された。
  • 昭禹は詩に巧みで、しかも節を折って賢者に下るのを好んだ。ある日、座中で石文德の詩を見て、驚き感服して言った、「あなたは文苑の雄です」。力を尽くして文昭王に推薦し、同じく天策府に隷させた。その虚心なることは多くこのようなものであった。