十国春秋卷四十三 列傳 周彥章
周彥章
- 周彥章は成都の人で、もとの姓は王といった。軍功によって金吾衛使の官についた。後主が宮中の妓女を選び集めた際、彥章の娘は際立った美貌の持ち主で、選に入っていた。彥章は剣に手をかけて使者に対して言った。「彥章はもと先皇帝の命により周氏の義理の子とされましたが、家系は実は王氏から出たものであることは皆の知るところです。どうして王氏の娘でありながら王氏に仕えさせられるようなことがありましょうか。」そこで側近の未婚の兵士を呼び、娘の衣の襟を結ばせて夫婦とした。後に国が変事に見舞われ、王宗弼が兵を率いて韓昭らを誅した際にも、彥章はこれに力を貸したという。その気骨のあることはこのようであった。