十国春秋卷二十九 南唐十五 列傳 陳襃
十世同居の家
- 陳襃は江州徳安の人である。もとの唐の給事中京の後裔である。十世同居し、長幼七百口、奴婢を置かず、日ごとに堂上で会食し、男女は席を異にし、まだ元服・笄礼を終えない者は別に一席を設けた。犬を百余頭飼い、共に一つの船に食を貯えて飼っていたが、一頭の犬が来なければ群犬もみな食べなかった。
- 襃はまた書楼を築いて四方の学者を招き、郷隣は徳に化されて獄訟は稀少であった。彭李という者があり、代々その雇い人であったが、父が久しく失明していた。常に襃の子弟が「舜は至孝で瞽叟の目を舐めて復明させた」と言うのを聞き、李は帰ってこれに倣うと、数日を経ずして父の目は開いて明るくなった。その人を感化することはこのようであった。
- 昇元の初め、詔してその家に復を与え門閭に表彰した。同時に旌を見た者はなお数家あり、みな五世同居であったという。