封神演義子牙、神荼・鬱塁を捉える(第九十回 子牙捉神荼鬱壘)
高明・高覚の参陣
高明・高覚は勅使とともに孟津に到着し、袁洪に謁見する。互いに正体(棋盤山の桃の精・柳の鬼と梅山の白猿の精)を見抜き、意気投合する。両名は周営へ挑み、哪吒がこれを迎え撃って乾坤圏と九龍神火罩で一度は仕留めたかに見えるが、翌日また平然と現れる。
子牙自ら出陣するも捕らえられず
子牙自身が出陣して二人と対峙し、李靖・楊任らも加わる激戦となるが、楊任の五火扇や李靖の黄金塔をもってしても、高明・高覚は光と化して逃げ去ってしまう。同時に呉龍・常昊、さらに袁洪自身も出て乱戦となるが、いずれも決定打を欠いたまま両軍とも兵を収める。楊戩は師の戒めにあった「梅山七聖」への警戒を子牙に告げる。
八卦の陣も通用せず
子牙は八卦の陣に桃の杭と犬血の符を配し、穢れた血で妖気を封じて高明・高覚を誘い込む策を試みるが、二人はこれを見抜いて挑発しつつ突入し、術をかいくぐって再び光と化して姿を消してしまう。子牙は営内に情報が漏れているのではと疑うが、楊戩は二人が尋常の者ではないと見抜き、その正体を探るべく一人で出発する。
正体の看破と対策
楊戩は玉泉山金霞洞の玉鼎真人を訪ね、高明・高覚が棋盤山の桃の精・柳の鬼であり、軒轅廟に祀られた泥人形「千里眼」「順風耳」の霊力を借りて千里の視聴を得ていることを教えられる。対策として、旗を絶えず翻して視界を乱し、鑼鼓を鳴らし続けて聴力を封じたうえで、桃と柳の根を掘り起こして焼き払い、廟の泥像を打ち砕いて霊力の源を断つよう授けられる。楊戩が周営に戻ってこの策を実行させると、李靖が根を掘り焼き、雷震子が泥像を破壊して廟を焼く。高明・高覚は旗と鼓の乱れで千里眼・順風耳が使えず、動揺する。
袁洪の夜襲計画
戦況に進展がないことに焦った袁洪は、高明・高覚を先鋒に夜襲を仕掛け、殷破敗・雷開を後詰め、殷成秀・魯仁傑を殿軍として周営急襲を図る。子牙は不穏な風の兆しから夜襲を察知し、桃の杭と符印で陣を固め、四方に李靖・楊任・哪吒・雷震子を配し、楊戩・韋護を将台の左右に置いて備える。夜半、高明・高覚を先頭に袁洪らが攻め寄せ、子牙は将台に上って術を布くところで本回は終わる。