封神演義子牙、主を諫め磻渓に隠れる(第十八回 子牙諫主隱磻溪)
子牙の直諫と水遁による逃走
子牙は鹿台の完成に三十五年を要すると奏上する。紂王は落胆し、妲己は子牙を狂言妄語として炮烙にかけるよう讒言する。子牙は臆せず、民の困窮・国政の乱れ・諸侯の離反を挙げて土木の中止を強く諫めるが、紂王は激怒して捕縛を命じる。子牙は逃げ、九龍橋から身を投げて水遁で姿を消す。役人たちは死んだものと報告する。
楊任の諫言と剜目
紂王と妲己は鹿台の監督に崇侯虎を充てることを決める。上大夫・楊任がこれを知り、紂王に強く諫言し、外に東伯侯・南伯侯の反乱、北方遠征の膠着という三害、内に妲己の讒言という一害があると説く。紂王は激怒し、楊任の両目をえぐらせる。楊任の怨気は青峰山紫陽洞の清虚道徳真君に通じ、真君は黄巾力士を遣わして楊任の亡骸を山へ回収させる。真君は仙丹によって楊任を蘇生させ、その眼窩に手が生え、掌に目が生じるという異形となる。楊任は真君に師事し、後に周のために働くこととなる。
鹿台造営の苦役
崇侯虎が鹿台造営を監督し、各地から夫役が徴発される。民は三丁に二丁を出させられ、貧しい者は過労で死に、多くの死者が鹿台の土台に埋められる。民は逃亡し、朝歌は混乱する。
馬氏との離縁
水遁で宋異人の庄に戻った子牙は、官を辞め妻・馬氏とともに西岐へ移ることを提案するが、馬氏は目先の官職を捨てることに強く反対し、離縁を求める。子牙はやむなく休書を書いて馬氏と別れる。異人夫妻に見送られ、子牙は西岐へと旅立つ。
朝歌逃民の救済
道中、鹿台の苦役から逃れてきた七、八百人の朝歌の民に出会う。子牙は関を守る総兵・張鳳に彼らの通行を頼むが拒絶される。子牙は民を集め、夜、土遁の術を用いて一夜のうちに数百里先の西岐領・金雞嶺まで彼らを運び、無事に解放する。
西岐入りと伯邑考の決意
民たちは西岐に至り、その豊かで秩序ある様子に感嘆する。上大夫・散宜生が彼らを受け入れる。伯邑考は父・姫昌が羑里に七年幽閉されていることを案じ、自ら朝歌へ赴いて贖罪の貢物を献じることを決意する。散宜生は思いとどまるよう諫めるが、伯邑考は意志を曲げず出発の準備を始める。