魏鄭公諫錄張君快らの死刑処断を諫める(諫處張君快等死)
- 刑部が、張君快と歐陽林が謀って蘇志約を殺し銀を奪った事件を奏上した。張君快自身は手を下していなかった。貞觀9年3月の赦では、劫盗の罪でも財主に傷を負わせなければ死罪を免じて配流とする定めであり、門下省に諮って刑部郎中髙敬言が死罪に当たると判断した。門下省は先の奏に従い、尚書任城王李道宗が録奏した。
- 太宗は侍臣に「国には常典があり事の筋道は明らかなはずだが、なぜ各々が勝手な解釈で文言をもてあそぶのか」と述べ、御史に取り調べさせた。御史の奏上を受け、太宗は「君快らは謀って人を殺したのだから死罪を免れるはずがない」として処刑を命じた。
- 魏徴は、律では劫盗が財主に傷を負わせれば皆死罪、謀殺の条では首謀者は斬、実行者は絞、その他は配流とされているのに、劫盗は重く謀殺を軽くするのは一時の恩赦であって、劫盗で財主を傷つけなければ死罪を免じて配流とする定めがあるのに君快は重い法に従って処断され寛典を受けそこない、刑部は逆に軽い法に従って死罪と断じており、疑問があると諫めた。
- 太宗が「何人で強盗を働いたのか」と問うと、魏徴は「三人で、手を下した者が死罪に当たる」と答えた。太宗は議定して奏聞させ、「三人が謀り二人の言に従った」として配流に改めさせた。