元史卷一百七十六 列傳第六十三 劉正

財務での明察

  • 劉正、字は清卿、清州の人。尚書戸部令史を経て至元8年(1271年)転運司の逋欠調査を担当。大都運司の課銀不足事件で真犯人(司庫辛徳柔)を吏牘の照合から見抜き、無実の四人を救った。樞密院令史として諸王錫里済の叛乱時、危険を冒して情報を伝達した功績があり、黄白金符の緊急鋳造でも機転を発揮した。

阿哈瑪特事件と晩年

  • 阿哈瑪特による江淮行省への誣告事件の調査に関与し、公正な判断で二人が誣殺される中も是非を明らかにした。阿哈瑪特失脚後の粛清では自ら「ただ法に従っただけ」と潔白を主張し免れた。至元28年(1291年)僧格失脚後、諤勒哲政権下で戸部尚書に復帰。雲南行省の緬甸遠征に反対し的中させた。雲南での金銀徴収の弊害を正した。仁宗践阼時、八事(守成憲・重省台・辨邪正など)を献策し、初政に貢献した。延祐6年(1319年)卒。宣力賛治功臣光禄大夫司徒柱国を贈られ趙国公に追封、諡は忠宣。